旅人、新世界をつくる

旅をしながら新世界をつくっている人の日常

応援があったから僕は講師デビューをすることができた

今日は、3月21日、春分の日

この日は、僕にとって特別な日。

というのも、今から11年前の2008年3月21日に、僕はセミナー講師デビューした。

あれから、11年かぁ。

早いもんだ。

 

 

当時はまだ、ハウスクリーニングとか内装の仕事をしていたんだよね。

会場は、渋谷にあるマイスペースの一室。

19時からの開始なので、早朝から仕事をし、15時に仕事を終わらせ、帰宅し風呂に入って髭をそり、作業着からスーツに衣装チェンジ。

会場に向かい、設営を終わらせ、参加者さんを出迎える準備。

参加者は13名。

当時、通っていたコーチングスクールの仲間ばかり。

みんな応援で来てくれて、友達を誘ってきてくれる人もいた。

普段はバカ話して笑っている仲間なのに、彼らを迎えようとする僕の表情はカタい。

緊張しまくりだったね。

参加者は友人ばかりなのに、セミナーとなると講師と参加者になるし、おまけにお金を頂いている。

2時間で3500円。

お金を頂いて人前で話すってことの重みっていうのを改めて実感したなぁ。

 

僕は、大学卒業してからバンドをやっていて、プロになることを目指していたんだ。

月に2,3本のライブをしていた。

ライブってさ、チケットのノルマがあるんだよね。

僕らみたいな売れないバンドは、自分たちでライブチケットを売らなきゃいけない。

ノルマってのはライブハウスへの貢献度とか、期待度によって、変わってきたりするんだけど、大体、2000円を20~25枚だったかな。

チケットが売れないと、すべて自腹。

でライブって、ドラムやスピーカーなどの機材使用料がかかるし動画撮影も別途費用が掛かる。

なんだかんだで、1回ライブをやるのに5~6万円は普通にかかるわけだ。

チケットが売れないと、全てこれが自腹になり、バンド内のメンバーで頭割りにしても、1万円以上は持ち出しになるのよ。

で、ライブの演奏時間は、大体、30分くらい。

この30分とその後のバンドとの交流で2000円以上の価値を感じた人たちが、またライブを見に来てくれる可能性があるってわけ。

2000円の重みを知り、それだけのことをやって、ようやくチケットがさばけ、赤字にならなくて済むようになるんだよね。

人前に立って自分を表現し、お金をもらうってことの重み、バンド時代に体験していたはずなんだけど、講師デビューするときはスッカリ忘れちゃっていたなぁ。

 

だけど、これから先、セミナー講師として活動していく上での心構えを思い出させてくれたのは、参加してくれた仲間だったね。

友人だからと言って、僕を甘やかさなかったし、いち参加者として疑問点はどんどんと質問が来た。

うまく答えられず曖昧な回答になってしまったけど、自分の理解の未熟さを確認できた。

アンケートには、初セミナーおめでとう、というお祝いの言葉が多かったけど、そのなかでも僕のために厳しくフィードバックしてくれる人もいたし。

仲間だからと言って馴れ合いではない。

そんな緊張感を仲間が作ってくれたからこそ、プロ講師として活動する厳しさやその基準の高さの必要性を感じたし、襟を正すことができたと思ってる。

もしも、あの場が馴れ合いの場所になっていたら、とっくにセミナー業は廃業していただろうね。

仲間に見守られているのに、自分が凄いと勘違いして、お山の大将きどりになっていたんじゃないかな。

僕は、調子に乗る癖があるので多分そうなっていたと思う。

そんな講師のセミナーにお金を払いたいかというと、うーん、僕なら行かないな。

 

僕は、本当に仲間の応援に支えられて、ここまでやって来れた。

そもそもね、仲間がいなかったら講師デビューはもっと遅れていたのよ。

僕がセミナー講師になろうと思ったのは、2007年にシンガポールで開催されたNational Achievers Congressというセミナーイベントに参加した時のこと。
世界トップスピーカーたちのエネルギー溢れるプレゼンテーションに衝撃を受け、会場がライブハウスのように熱気にあふれているのを感じ、
「俺、セミナー講師になろう!!」
って決めたんだよね。

だけどさ、セミナーなんてやったこともないし、何を話せばいいのかなんてさっぱりわからない。

だけど、なんでも一歩を踏み出そうと、まずはプレゼンテーションを学び、それからコーチングを学ぶようになった。

セミナー講師として話す題材を見つけよう、それだけの経験を積もう、と思って色々と勉強してたら、あっという間に1年が経過した。

 

そんなあるとき、コーチング仲間からこんな一言。

「ねぇ、いつセミナーやるの?」

僕は、まだ経験が足りないからできないと回答。

すると、

「まずは一回やってみたら良いじゃん。

セミナー講師になりたいんでしょ?

スタート切ったらいいじゃん?

で、いつにする?

あっ、3月21日なら都合がいいかも。

じゃ、この日に開催ね」

と、僕が口が挟む暇もなく、日程が決定。

その場にいる他の仲間も参加するって言ってくれた。

ここまで応援してくれたら、もう前に進むしかない。

当時は、セミナールームも今ほど存在してなかったから、どこにあるのかも、どうやって予約するのかもわからなかった。

話すコンテンツもなかった。

実績も経験もないし、自信もない。

それでも、仲間が多少の強引さがありながらも背中を押してくれた。

そんな僕の講師デビュー。

 

結局、僕は自分の講師デビューを自分の意志で決められなかったのよ。

仲間に言われるままに動いただけなのよ。

だけど、そんな仲間がいたから今の僕がいるんだなって感じてる。

仲間は僕がやりたいことを知っていてくれて、そうなるように応援してくれたんだ。

お前なら出来るよ、って信じてくれたんだよな。

だから、僕は一歩が踏み出せて、天職と思えるこの仕事を11年も続けてこられた。

自分で一歩を踏み出せなかった僕がさ、今では経営者のプレゼンテーションをレッスンしたり、イベントや講演会をプロデュースしたりしてるんだ。

それもこれも、応援をしてもらったおかげ。

12年前のシンガポールで、

「俺、セミナー講師になりたい!!」

という直観をカタチにできたのも、応援があったおかげ。

セミナー講師になれたのも自転車日本一周できたのも、旅人として活動できているのも、両親や友人、ビジネスパートナー、本当に多くの人の応援があったからこそできたこと。

本当にありがとう。

その感謝は尽きないよ。

 

応援というのは、本当に偉大な力を持っているね。

応援によって、一歩を踏み出し、本当にやりたいことができるようになるんだ。

少なくとも僕はそうだった。

僕はたくさんの応援を頂いて、これまで生きてきたし、本当にやりたいことがやれた。

 これからも僕は、たくさんの応援によって支えられ、生きていくだろう。

でもそれだけでなく、僕はたくさんの人を応援していきたい。

講師デビューの時に、僕を信じ、応援してくれた彼らのように、僕も応援をしていこうと思う。

僕の応援なんてハナクソみたいなものかもしれない。

でも、その応援が集まって、本当にやりたいこと、本当に生きたい生き方ができる一歩に繋がったらいいなって。

そして、お互いに応援し合える人が増えて、その輪が世界中に広がったら、きっと世界はもっと楽しくなんじゃないかな。

 

講師デビュー記念日である今日、そんなことを考えた。

みんな、いつもありがとう!!

これからもヨロシクね!!